吉田松陰歴史館

吉田松陰歴史館は、よくある蝋人形館なのだが、平均的な蝋人形館とはちょっと雰囲気が違う。

歴史館の前には「松陰との出会いは知性へのアプローチ!どうぞおいでませ」と書かれた看板が立っており、入り口では、「吉田松陰先生は不思議な魅力を持っておられます」「吉田松陰先生との出会いはあなたの人生観を変えるかもしれません」「男性にとっては思想のよりどころ、女性にとってはここに理想の男性がみられるでしょう」というアナウンスが繰り返し流れていた。

なんなんだ!この仰々しい雰囲気は! 

建物の中に入ると、吉田松陰の一生が蝋人形で展示されていたが、蝋人形の出来がいまいちで異様だった。

ビニールシートの海!

セットにほこりが積もったり、障子が破れたりしている。おまけに皆さん、顔色が悪いぞ〜。大変だ〜。

実は、この施設、日本で最初の蝋人形歴史館らしい。団体さんのガイドの話をちらっときいたところによると、昭和43年開館だとか。

わりと最近開館した蝋人形館は、どれもこれも娯楽の要素が強いが、1960年代の蝋人形館は、思想のお勉強目的で作られたようだ。私が入手した業者用のパンフ(制作時期古そう)にも、「吉田まつかげとはいかなる人か」「まつした村塾とはナショナル電気と関係があるのか」という「いかにも戦後らしく、全く無関心の方」について憂える文章が載っていたし。

吉田松陰の一生には、私は特に感銘を受けなかったが、「60年代の蝋人形館のコンセプトが、最近のものと異なっている」という点で勉強になった。

●吉田松陰歴史館
山口県萩市椿東 松陰神社境内、08382-5-4856、9〜17時、無休、650円