ラ・ペッシュ(2)

夜、ラ・ペッシュ再訪。客は私だけで、店の一番奥にあるカウンター席へ案内された。

今回頼んだのは、ワニ腸の韓国風840円、ワニの釜飯1800円、ワニのデザート680円。
客が私だけだったので、ご主人と会話しながらの食事になった。

ワニ腸の韓国風

ワニの腸は細く、薄っぺらくてパサパサした肉。ちぎると繊維が出てくる(右画像)。韓国風にスパイシーに味付けしてあったが、肉自体は美味しいものではない。

ご主人の話では、
○全長3mくらいの大きさのワニでも、腸は直線的でたったの1mくらい。小腸、大腸の区別もないようにみえる。

○牛豚は内臓を使ったホルモン料理があるが、ワニは内臓自体少ないので、使えるのは腸くらい。だいたいの分量にすると、尾が8割、内臓が2割、手足の肉は少ない。手足は生ハムにしている。

○胃袋はこぶし大(小さい)。韓国味噌を使って調理すると美味い。

ワニの釜飯

固形燃料に点火して待つこと約20分。

蓋をあけたら、いきなり大きな昆布。ワニの尾の肉はパサバサだが、昆布締めにするとしっとりする。昆布締めに使った昆布を釜飯の一番上に載せているそうだ。
釜飯には尾と腸と尾びれ、ごぼうときのこが入っていた。

尾は少々パサパサした魚肉のよう。腸は歯ごたえがある肉で、パサパサ感は少ない。韓国風の腸よりも美味しく感じた。尾びれは魚くさい生臭感のあるコラーゲンの塊。

尾びれが生臭いと書いたが、そもそもワニの肉は素人が調理すると生臭くて食べられたものではないそうだ。このお店はいろいろ研究の末、ワニの肉を一次加工(企業秘密)して生臭みを消しているそう。

以下、ご主人の話。

ワニは湖西市の小池ワニ総本舗で委託して飼育してもらっている。種類はクロコダイル。大半がシャムワニで、一部、イリエワニもいる。シャムワニは数が揃っており、飼いやすい種類。ワニは「危険動物Z区分」に該当しているけれど、実際は憶病な動物で、人間が50センチ以内に近寄ると逃げ出す。エサもたまにしか食べない。テレビでワニの凶暴ぶりを放映しているのは、ワニを飢えさせて撮っているのでは?

この店では春夏秋冬、ワニ料理のメニューを変えている。夏場のワニのスペアリブ・塩胡椒が一番ワニらしい料理。

ワニの刺身はないですか?ときいたら、4800円(二人前)でやってるよ、とのこと。どうしようかと思ったが、せっかく浜松まで来たので、注文することにした。そうしたら、ご主人が気をきかせて、「一人前2400円でいいから」とのこと。ありがとうございます!ということで、ワニ刺しを頼むことにした。

ワニ刺しワニの頬の部分。少ししか取れないので高いそうだ。ふぐ刺しみたいに薄く切った肉が出てきた。ポン酢とかつおだしをつけて食べたら、上品で美味かった。旨みが口に残る。絶品!しっかし、この薄くて小さいのが一枚200円相当か・・・激高(ノД`)

ご主人の話。

養殖ワニ一頭で100万円もする。それでは商売にならないので、自社のワニを委託して飼育してもらって、安く肉を作っている。それでもキロ2〜3万円する。

ワニは−35度の冷凍室で仮死状態にさせて、体内まで冷えているかどうか確認したのち(冷えていないと解体中に暴れ出すことがある)、血抜き、頸椎をナイフで一撃して殺す。ワニは魚と違い、痛みを感じるので、上手に殺さないと暴れる。30キロのワニから肉が15キロくらい取れる。生命力が強いので、殺した後も頬肉が1時間くらい動いている。
以前、テレビ局の撮影で、頬肉が動いているところを撮りたいとのことだったが、たまたまワニを殺すタイミングで撮影してくれないと撮れない画なので、困ったことがある。

ワニ肉はカリウム、骨粗鬆症に効く成分、DHA(マグロの10倍)等が含まれていてヘルシー。抗菌作用のある物質も含まれているので無菌。刺身にても安全。

フレンチ料理は30年やっているが、ワニ料理は2年前から始めた。昨年から国産ワニを使っている。ワニの調理法は妻を実験台に!、8ヶ月研究した。

そうこうしているうちに、ワニのデザートが出てきた。

今日のメニューはワニび餅ワニのプリン

プリンはワニコラーゲンと卵、牛乳、砂糖+α。味的には生臭さなどなく、普通のプリンと変わらなかった。

ご主人の話では、ネット通販で三ヶ月で1200〜1300個売ったとのこと。ネットでゲテモノを売ると、変なこと書かれるが、プリンはその心配なし。変なこと書かれたくないので、ワニ肉(素人は調理困難)の通販はやる予定無し。他、コラーゲン入りのワニチョコを売ったことがある。独特の食感があるが、生臭みは無い。

ワニび餅は、ワニの尾びれのコラーゲン部分を使用。かなり生臭かった。

ご主人とじっくりお話できて面白かった(^_^) 新メニューも季節ごとに出すそうなので、また来ようかな。

●ラ・ペッシュ
静岡県浜松市若林町1101−1−2、053−448−7589
11:30〜14:00、17:30〜22:00、月休
公式サイト(「終了しました」とのこと)
クロコダイルジャパン・公式サイト

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